地層(1)――地層累重の法則と示準化石

地層に関して、以下の問題を考えてみましょう。

(問) 地層に関して、次の問いに答えよ。

次の図は、ある地域の互いに離れた2地点で観察された露頭のスケッチである。

それぞれの露頭は、砂岩・礫岩層、泥岩層、凝灰岩層からなり、火成岩が貫入している。

露頭アと露頭イの火成岩はともに8000万年前に貫入したものであることが分かっている。

また、各露頭の凝灰岩を詳しく調べた結果、露頭アと露頭イのt層は同時に堆積した同じ凝灰岩層であることがわかった。

さらに、C層は水平な地層であり、t層の礫を含んでいた。

なお、これらの露頭に断層はなく、逆転した地層もなかった。




図の露頭アから産出する可能性のある化石としてもっとも適当なものを、次の(1)~(4)のうちからひとつ選べ。

(1) ビカリヤ(ビカリア)
(2) アンモナイト
(3) カヘイ石(ヌンムリテス)
(4) デスモスチルス

解法のポイント

地層の上下判定と示準化石に関する知識を問う問題です。

地球の地質年代の移り変わりとその大まかな流れについては、こちらの「地質時代――地球の生命の進化と地層の形成」のページで解説しているので、あわせて参考にしてください。

また、地球の歴史において地質年代の基準となる示準化石については、以下に挙げた図を覚えるだけでそのほとんどを網羅することができます。

露頭アについては、8000万年前に貫入があったことが示されているので、その周囲の地層はそれよりも古いということが分かります。

8000万年よりも前の地層に存在する示準化石が何であるのかが分かれば、正答にたどり着くことができます。

解答例

なお、上図に記載されている示準化石のうち、「ビカリア」「アンモナイト」「フズリナ」「ハチノスサンゴ」「イノセラムス」「トリゴニア」「ウミユリ」については、各リンク先のページで実際の化石の写真を掲載していますので、あわせてチェックしておいてください。