地層(2)――地層の堆積順序の判定
地層に関して、以下の問題を考えてみましょう。
(問) 地層に関して、次の問いに答えよ。
次の図は、ある地域の互いに離れた2地点で観察された露頭のスケッチである。
それぞれの露頭は、砂岩・礫岩層、泥岩層、凝灰岩層からなり、火成岩が貫入している。
露頭アと露頭イの火成岩はともに8000万年前に貫入したものであることが分かっている。
また、各露頭の凝灰岩を詳しく調べた結果、露頭アと露頭イのt層は同時に堆積した同じ凝灰岩層であることがわかった。
さらに、C層は水平な地層であり、t層の礫を含んでいた。
なお、これらの露頭に断層はなく、逆転した地層もなかった。
図の露頭ア、イについて述べた文としてもっとも適当なものを、次の(1)~(4)のうちからひとつ選べ。
(1) | D層にC層の礫が含まれている可能性がある |
---|---|
(2) | D層が傾斜したのはt層が堆積する前である |
(3) | C層が堆積する前に、この地域は侵食を受けた |
(4) | A層とD層は同時に堆積した可能性がある |
解法のポイント
先のページの続きの問題です。
地層の切られ方と堆積の順序についての知識を正しく理解しているかどうかが問われています。
露頭イについては、こちらの「地層の形成と堆積構造――地層の上下を判定する」のページでも取り上げた「不整合面」になっており、一度地層が形成された後に侵食を受け、それからさらに地層が堆積した状況をあらわしています。
地層の形成、貫入、侵食、堆積といった地層の堆積構造とその順序を判定する手がかりが理解できていれば、選択肢の正誤を判定することができます。