海洋(2)――大気の流れと海水の運動
地球の大気と海洋に関して、以下の問題を考えてみましょう。
(問) 大気と海洋に関して、次の問いに答えよ。
赤道太平洋では、ア風によって海洋表層をイ向きに流れる海流が生じている。
表層の暖かい水は、この海流によって運ばれ、海岸にせき止められて、イ部太平洋の熱帯域に溜められる。
しかし、数年に一度、ア風が弱まると、この海洋表層の暖水がウ向きに移動し、赤道太平洋ウ部でエルニーニョ現象が発生する。
上の文章中のア~ウに入れる語句の組み合わせとしてもっとも適当なものを、次の(1)~(4)のうちからひとつ選べ。
ア | イ | ウ | |
(1) | 偏西 | 東 | 西 |
---|---|---|---|
(2) | 偏西 | 西 | 東 |
(3) | 貿易 | 東 | 西 |
(4) | 貿易 | 西 | 東 |
解法のポイント
海流は大気の流れで発生しており、こちらの「大気の流れと気象現象――熱・風・雲のかかわり」のページでも解説しているように、貿易風と偏西風の吹く方向およびそこから生じる海洋の流れはしっかりと覚えておきましょう。
特に、北半球と南半球において偏西風はどちらも西から東に吹く風ですが、貿易風については北半球では北東から吹く風、南半球では南東から吹く風という特徴があります。
これらの風の方向については、地球の自転および転向力(コリオリの力)との関係からも導き出せるようにしておくと応用力が出てきますので、しっかりと理解しておきましょう。