採集した砂金の取り扱いと保存方法
砂金を手に入れるためにはさまざまなコツや努力が求められますが、自分の予想したポイントにそれを見つけたときの喜びというものは何ものにも代えがたいものがあります。
ただ、川で手に入れた砂金は極小の粒のようなものから指で挟めるものまでさまざまな大きさがあるため、それを扱う際には注意を払う必要があります。
今回は、砂金の扱い方や保管方法について私なりのやり方をご紹介していくことにしましょう。
採集した砂金を容器に移す
私の場合、パンニング皿を使って川で採集した砂金については、まず、以下のようなプラスチック製の小さいタッパに移し替えます。
プラスチック製の小型のタッパ
これについては、100円ショップで販売しているようなもので問題ありません。
プラスチックの容器については色や大きさなどがたくさんありますので、私の場合はその砂金がどこで採れたのかが分かるように色分けをしています。
さて、パンニングを終えた後のパンニング皿の中には、砂鉄と砂金が残っています。
このパンニング皿に残った砂金をプラスチック容器に移し替える際の難しい点としては、砂金は比重が大きいためにパンニング皿の中の水を揺すって移動させようとしてもなかなか思ったように動いてくれないところです。
このとき、下手に大きく水を動かして砂金を動かそうとすると、勢い余ってせっかく採集した砂金をパンニング皿の外に逃してしまうおそれもあるのです。
ではどのようにするのかというと、パンニング皿の中の水を使うのではなく、パンニング皿の外部から水を入れる方法を用います。
具体的にはフタを開けたプラスチック容器の上にパンニング皿を傾けてその縁をあてがい、そこに川の水を手ですくってかけて容器の中に砂金と砂鉄を水ごと移してしまいます。
その際、容器の中から水が溢れてしまいますが、容器に移した砂金と砂鉄は一度その底に沈むと動くことはないので、その溢れた水については砂金と砂鉄を移し終わってから容器を傾けて流してしまいます。
パンニング皿から砂金を移動させる方法について、以下の動画で説明をしていますので、ご覧ください。
パンニング皿の砂金を容器に移す
(画像をクリックで動画を再生)
このように、パンニング皿に向かって川の水をかけるだけで簡単に砂金と砂鉄を容器に移すことができるのです。
実際に砂金採りをしているときには以上の手順で手に入れた砂金と砂鉄を順次プラスチックの容器に移していき、選別をする作業については自宅に戻ってからゆっくりと行うとよいでしょう。
採集した砂金を選別・保管する
容器に移した砂金には砂鉄が入っていますので、次はそこから砂金のみを取り出す作業を行います。
その際、砂金と砂鉄の分別の作業をするときには、以下のような緑色のパンニング皿を使うと砂金と砂鉄の色の差がはっきりして見やすいので私はこちらを使用しています。
砂金をパンニング皿で分別する
また、砂金を取り出すときには以下のようなピンセットを使うのですが、これもスイス製の先端がかなり鋭利な高品質のものを使用しています。
ピンセット(スイス製)
このピンセットは先端が鋭利であるだけでなく、磁気を帯びないような材質でできています。
通常の鉄製のピンセットを使う場合、磁気を帯びると先端に砂鉄が付着してしまって砂金のみを選別することがとても難しくなってしまうのです。
ピンセットを使って砂金を取り出した後は、以下のようなガラス製の「スクリュー管」や微化石を保存する「プレパラート」の中に移して保管をしていきます。
「スクリュー管」に砂金を入れて保管する
「プレパラート」に砂金を入れて保管する
採れた砂金についてはある程度の大きさごとに分ける場合と、どこの場所で採れたのかという採集ポイントで分ける場合とがあります。
特に、砂金の場所については、どこでどれほどの大きさが採れたのかということが次の砂金の採集ポイントを探すときの貴重なデータになりますので、プレパラートに保管した砂金については場所の情報についても控えています。
砂金採りのデータベース化を進める意義
以上、私が砂金を採った後に行っている砂金の分別と保管の方法についてご紹介してきました。
本サイトでもお伝えしているように、日本の多くの河川ではポイントさえ間違えなければ砂金は採集できるものだといえます。
砂金を保管することは、みずからのたどってきた道筋や成長の過程を確認する意味合いもありますが、それ以上に砂金を適切に保管してそれをデータベース化を進めていくことで、砂金を見つけるための観察眼を養うことにも役立てることができると考えています。