気象現象(1)――低気圧・高気圧と前線

地球の気象現象に関して、以下の問題を考えてみましょう。

(問) 気象現象に関して、次の問いに答えよ。

前線は悪天候をもたらすことが多く、日本付近においても前線の活動によってさまざまな災害が発生することがある。

前線の活動にともなって起こる激しい気象現象について述べた文としてもっとも適当なものを、次の1~4のうちからひとつ選べ。

  1. 春一番は、低気圧が日本の南岸を発達しながら通過するとき、寒冷前線に向かって南風が吹き込んで起こり、しばしば強風による災害をもたらす。
  2. 梅雨末期の集中豪雨は、太平洋から張り出した高気圧の周囲を回る南東風によって湿った空気が入り、梅雨前線が前線になることで起こる。
  3. 9月頃に日本付近に停滞する秋雨前線は、台風が接近すると暖かく湿った空気の供給によって活発になり、しばしば大雨をもたらす。
  4. 冬に低気圧が日本海上で発達して西高東低の気圧配置になると、低気圧の中心付近にある停滞前線が日本海側地域にしばしば豪雪をもたらす。

解法のポイント

こちらの「大気の流れと気象現象――熱・風・雲のかかわり」のページでも触れたように、暖かい空気と冷たい空気がぶつかるところには前線が形成され、そこでは風と雲が発達することから悪天になりやすいというメカニズムが存在しています。

今回、問題文で取り上げられている気象現象は、いずれも日本の各季節において発生する悪天候についての基本的な知識が問われています。

この機会に問題の選択肢を吟味しながら、日本周辺で形成される前線と風の吹き方、気圧と気団との関係とあわせてしっかりと押さえておきましょう。

解答例