地球の歴史と生物の進化(1)――生物の大量絶滅

地球の歴史と生物の進化に関して、以下の問題を考えてみましょう。

(問) 地球の歴史と生物の進化に関して、次の問いに答えよ。

次の図は、地質時代における海生動物の種類数(科の数)の変化をあらわしている。

たとえば、白亜紀末のようにグラフが急激に落ち込んでいるところは、多くの海生動物が短い期間に地球上から姿を消したことを示している。

このような現象を大量絶滅といい、白亜紀よりも前に少なくとも4回起こっていた。

そのうち、ペルム紀(二畳紀)末期に生じた大量絶滅は、古生代と中生代という地質時代の大区分の境界に位置している。

大量絶滅を引き起こした要因のひとつとして、プレート運動にともなう大陸と海洋の配置の変化によって、海洋循環や気候が大きく変化したことがあげられる。


図 海生動物の種類数(科の数)の変化
生物の分類単位は、上位から、界・門・網・目・科・属・種の階層がある。
縦軸は、その中のひとつである科の数をあらわす。

上の文章中の下線部で述べられた大量絶滅は、図のグラフ中ではどの位置にあらわされるか。

もっとも適当なものを、次の(1)~(4)のうちからひとつ選べ。

(1) P
(2) Q
(3) R
(4) S

解法のポイント

地球に誕生した生物の進化の歴史を振り返ってみると、これまで5つの大量絶滅が存在しており、その最大のものが2億5千年前(2.5億年前)のペルム紀末期に発生したといわれています。

このとき、地球上の生命の95%が絶滅したと推定されています。

地質年代の区切りは生物の大量絶滅の時期、すなわち生物の交代を基準としていますので、おおよその年代と各時代の生物の特徴を覚えておきましょう。

解答例

なお、Pはオルドビス紀末、Qはデボン紀後期、Sは三畳紀(トリアス紀)末の大量絶滅をあらわしています。

大量絶滅の原因としては、気候の寒冷化、海洋での酸素欠乏、海水面の低下、巨大隕石の衝突などが考えられています。