火山と火成岩(2)――火成岩の成分とその特徴

火成岩の特徴に関して、以下の問題を考えてみましょう。

(問) 火成岩の特徴に関して、次の問いに答えよ。

次の図a~dは、岩石の薄片を偏光顕微鏡で観察したときのスケッチである。

花こう岩と玄武岩を観察したときのスケッチの組み合わせとしてもっとも適当なものを、次の(1)~(8)からひとつ選べ。





花こう岩 玄武岩
(1) a c
(2) a d
(3) b c
(4) b d
(5) c a
(6) c d
(7) d a
(8) d b

解法のポイント

火成岩の組成とその特徴が実際の顕微鏡でどのように見えるのか、そのつながりがどれくらい理解できているかが問われている問題です。

火成岩の組成とその特徴については、こちらの「マグマから生まれる岩石――火山岩と深成岩」のページで解説していますので、確認してみましょう。

火成岩については、以下の成分に関する図を覚えておくことと、それが具体的にどのような結晶として見えるのかを頭のなかでしっかりとつなげることが正答にたどりつくための近道となります。

問題文にある花こう岩は、ゆっくりと冷えて固まる深成岩に分類される岩石なので、結晶の大きな「等粒状組織」となります。

また、花こう岩には「黒雲母」の結晶が含まれているため、この手がかりからもどれが花こう岩のスケッチ図なのかを判別することができます。

玄武岩は黒色の火山岩で、かんらん石の斑晶を含んでおり、そこから判別することが可能となります。

解答例

ちなみに、「b」のスケッチ図は等粒状組織で、「かんらん石」「輝石」「斜長石」を含む「斑れい岩」になります。

また、「d」は、「石英」と「斜長石」の微細な結晶を含む火山岩の「流紋岩」のスケッチ図をあらわしています。